50年の経験が奏でる、誰でも立ち寄れる音楽の広場
「人前でやることが上手になる秘訣なんですよ」
JR福知山線の武田尾駅を降りて川沿いに5分ほど歩くと、毎週日曜日のお昼時に耳に飛び込んでくるのは、サックスの心地よい音色。
演奏しているのは西谷在住のサックス奏者・古家義高さん。
彼が主宰する「勝手にコンサート」は、西谷の新たな魅力になりつつあります。
名前の通り”勝手に”始まったコンサート
「勝手にコンサート」という名前の由来は、その名の通り「勝手にやっているから勝手にコンサート」とのこと。約4年前から始まったこの野外コンサートは、古家さんのサックス一本から生まれました。
「基本的には毎週日曜日、12時半から1時半までの1時間。雨の日や真冬、真夏の厳しい暑さの日は休みますけどね」と古家さん。
駅から川沿いに少し歩いた場所にある階段状の広場は開放的な空間です。
かつて西谷では毎年「ジャズフェスタ」が開催されていましたが、コロナの影響や関係者の高齢化などで一旦終了。
しかし古家さんは「定期的に音楽を楽しめる場を作りたい」という思いから、このコンサートを始めました。

音楽と自然が織りなす癒しの時間
武田尾駅周辺は旧国鉄の廃線跡をいかしたハイキングコースの入り口でもあります。
「ハイキングの人がよく通られるんです。通りすがりに聞いて、拍手をいただいたり、楽しい時間を過ごしています」と古家さん。
演奏される曲は童謡・歌謡曲・シャンソン・ジャズ等、ジャンルを問わず幅広いレパートリー。
サックス歴50年という古家さんの演奏は譜面をなし。
譜面を見なくても指が動きを覚えているんだそうです。
「聞いていただきながら、練習もできる。お客さんはいてもいなくても、BGMが流れているような感じでいいんじゃないですか」
そんな気取らない姿勢が、このコンサートの魅力なのかもしれません。

あなたも演奏者に?気軽に参加できる音楽の輪
「勝手にコンサート」は、すでに90回を超え、もうすぐ100回目を迎えます。
そして古家さんは、このコンサートがもっと多くの人に広がることを望んでいます。
「どんどん楽器やる人も増えたらいいですね。やりたい人は勝手に来てもらって大丈夫」
サックスだけでなく、オカリナやギター、どんな楽器でも大歓迎とのこと。
「人前でやることが上手になる秘訣」だと語る古家さん。
スタジオを借りる必要もなく、自然の中で人に聴いてもらえる機会は、音楽愛好家にとって貴重な経験になることでしょう。
「もともとは青年団活動から生まれたスカイバンドというバンド活動をやっていて、7〜8人のメンバーでした。そのメンバーが仕事や結婚等で一人又一人とやめていき、最後に私だけになりましたが、好きなことはやめられませんでした。」という古家さん。
音楽を続ける情熱は今も変わりません。
音楽と自然の調和を楽しむ休日を
「どんどん来てください。ちょこっと見てもらって『あ、やってるな』というのでいいですから。どんどん歩いてもらったら健康にもなりますよ」
武田尾の自然の中で音楽を聴きながらハイキング。
週末の新しい過ごし方として、ファミリーでのお出かけにぴったりではないでしょうか。
演奏に参加してみたい方も、
聴くだけでも構わない方も、
自由に楽しめるのが「勝手にコンサート」の魅力です。
古家さんのホームページはこちら
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