西谷地域の川に、オオサンショウウオがすんでいることをご存じですか。
令和8(2026)年8月26日、西谷会館屋内活動室で「いのちをつなぐオオサンショウウオ観察学習会」を開催しました。
予想を大きく上回る94名もの地域のみなさまや行政のみなさま、環境保全に関わるみなさま、オオサンショウウオに関心のある方々にご参加いただきました。

きっかけは、昨年11月のセミナー
はじまりは、昨年11月の丸山湿原セミナー・西谷の森公園自然史講座でした。
西谷にも国の特別天然記念物オオサンショウウオがすんでいる。
そしてその保全には、地域と専門家の連携が不可欠である。
オオサンショウウオを次世代につないでいくには、まず、地域に住むわたしたちがオオサンショウウオについて知らなければなりません。
その思いに共感した西谷里山活用実行委員会・やまもり山里が主催し、宝塚市西谷地区まちづくり協議会環境部会・丸山湿原群保全の会が共催、大原野西部自治会・宝塚市教育委員会の後援を得て実現しました。

専門家が語る、西谷の川のいま
お話しくださったのは、一般社団法人兵庫県自然保護協会 調査部長の大沼弘一さんと、調査員の松田和美さん。
西谷地域をはじめ県内外で、長年オオサンショウウオの調査・保全に尽力されてきたお二人です。
オオサンショウウオの生態と生息環境、そして西谷地域の現状について、じっくりとお話しいただきました。
オオサンショウウオは、全長150cmにもなる超大型の両生類。
強い夜行性と定住性を示します。
夏の繁殖期には川を上流へと長距離移動をし、繁殖が終わるともといた場所に戻ります。
川に設けられた堰(落差)は、繁殖期の移動の障害となるため、その解消が課題となっています。
また、オオサンショウウオのすむ河川の工事においては、適切なオオサンショウウオ保全対策が求められます。
近隣市町が対策を講じるなか、宝塚市だけが対策を講じてこなかったことも課題となっています。


本物のオオサンショウウオと出会う
会場の一角には、本物のオオサンショウウオを展示し、大人も子どもも楽しく観察できるコーナーを設けました。


時間切れになるほどの、活発な質疑
質疑は活発で、時間切れとなるほどでした。
生態に関する質問に加え、保全や河川管理上の質問も多く出ました。
「地域住民は具体的に何をすればよいか」
「河川工事と生息環境の保全をどう両立するか」
行政担当者の意欲的な発言には、会場から期待の拍手がおきました。
参加者のみなさまの声
「オオサンショウウオのことを知ることが、環境保全の第一歩ですね」
「自分にできることを考え、行動していきます」
「西谷をオオサンショウウオが沢山すめる地域にしたい」
「本市でもこのような講演会を開きたいと思いました」(丹波篠山市在住)
保全への熱い思いが、たくさん寄せられました。
そして「癒されました」「オオサンショウウオがかわいかったです」など、オオサンショウウオへの親しみの声もたくさんお聞きしました。
学習会の翌日には、西谷認定こども園で、「オオサンショウウオー」となりきって遊んでいる子どもや、保育者に「オオサンショウウオっていうねんで」と伝える子どもの姿が見られました。
いのちをつなぐ、ということ
今回の学習会では、オオサンショウウオに対する関心の高さが浮き彫りとなりました。
オオサンショウウオの現状についてともに学び、西谷地域の河川管理のあり方や自然環境についてともに考える、貴重な機会となりました。
オオサンショウウオだけを保全するということは成り立ちません。
オオサンショウウオの生息を支える川、里山、農地を含めた環境全体を保全し、次世代へつないでいきたいと強く思いました。
今回生まれたつながりを大切にしながら、地域・専門家・行政が対話を重ね、実際の保全につながる一歩を進めていきたいと思います。
地域のみなさまへ
オオサンショウウオの調査は、夜間に行われます。
調査員は兵庫県自然保護協会の緑色の腕章をつけ、車両には「河川生物調査中」の看板を掲示しています。
夜の川に人がいたらびっくりすると思いますが、オオサンショウウオ調査のことを思い出してください。
川でオオサンショウウオを見かけたら、触ったり捕まえたりせずに(違法行為になります)やさしく見守ってください。
異常を感じた場合は、一般社団法人兵庫県自然保護協会へご連絡ください。
オオサンショウウオのすむ川の水を汚さないよう気をつけてくださるとうれしいです。
西谷里山活用実行委員会 やまもり山里
